歌词
歩き慣れた道 油泥とナズナの匂い
常夜灯に交わる粉末のムーンライト
満ちてはいないが不足もない凡庸の土地に
何も残せてない 持ち帰ってもいないな
取り返せぬ青春の残照をまだ追いかけている
壊された展望台 手放して日の浅い生家を遠目に
今でもモラトリアムの森に入って探している
変わることに期待している
始まりの晩に失って 此処ではない方へ向かって
帰ることはないと後ろめたく描いた未来で
それでも美しくはないが
代えのない原風景を君に見せたいんだ
今の俺はどうか
Lowland
狂い咲く花の色 フィルムに焼く記憶
衰えては暮れる紫のリバーサイド
辺りを望めば汚れが目につく褪せた土地だ
それを悲しいとも思えないくらいに
凋残や不遜の心だけじゃないとわかっているが
ひとつ屋根の下 隠し事は山ほどあって度し難い
それでもこの低地で暮らした銘々の出来事を
供養したいと足掻いている
塗り潰しても消えなくて 血肉となり貫いて
足取りひとつを鈍らせてしまうような思いが
留まる寂寥の大気
流れる持続低音に恥じないだろうか
今の俺はどうか
俺にとって悔やみ足りない
今を言葉に
正しくあることであなたが
正しかったことを
日傘を取っ払い誇れるまで何を為す
始まりの晩に失って 此処ではない方へ向かって
帰ることはないと後ろめたく描いた未来で
それでも美しくはないが
代えのない原風景に顔向けできるか
今はまだ早いな
Lowland
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