歌词
名も無き亡骸の上に 聳え立つ
空を突き抜ける摩天楼
先逝くもの後負うもの
重なり合って
現在(いま)この瞬間を生んだ
歴史書の余白に生きた 失われた
幾千億のアノニマス
今日を謳歌してはいても
いつの間にか
「私」は薄れてゆく
遥かな未来では
私の墓標はもう無くて
けれど足跡なら
あの村に あの街に
あの海に あの空に
あの星に あの人に
世界の隅まで
辿り着いた 涯から見た景色
ここまで 追い越して 行き交って
受け取って 踏み越えて
偶に彷徨ったけれど
この胸が 刻を止めたら そのときは
描いた地図 預けるよ
旅をする 君の手に
夜明けを迎える前から
引き継がれた
最初に灯した篝火
地平線に日が落ちても
トーチは群れ
そこかしこで揺らめく
宵闇包まれて
誰かの詩が木霊をする
重なるフォークロア
あの村へ あの街へ
あの海へ あの空へ
あの星へ あの人へ
どこまでも響け
果てしない 砂漠を君は征く
この先 掻き分けて 踏みしめて
逆らって 駆け抜けて
強く旗振って叫べ
その足が 歩み止めたら 時々は
抱えた疵 分け合うの
隣を往く 友(だれか)の手に
走り去った 貌無き数多の影
いずれは薄まって 溶け合って
散らばって 失くなって
この「現在(いま)」が繋がる何か
ここからじゃ視えないけど
預けるよ
旅をする 君の手に
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