人生花吹雪

春の嵐に 降りこめられて

借りた庇が こと始め

意地が売りもの 男の胸にゃ

しょせん抱けない 乱れ花

咲いてこぼれる 路地灯り

鉄火肌でも 苦労の水に

染まりゃ いつかは 泣きをみる

酒の力で 袖ひく未練

思い切る気が 切れもせず

愚痴をならべる 風屋台

筋目けじめは 男のいのち

道をはずせば 後がない

情け一つを 二つにたたみ

せめてぬくもり 懐中に

くぐる浮世の 花吹雪