歌词
沼津にイカがやってきた！
やっぱり二月の海は寒いね
でも、あっちの方で結構ダイビングしてる人もいるよ
ほら、ダイバーは寒さに強いから・・・風の子だから
どちらかと言うと海の子なんだけどね・・・
・・・うん？風の子？海の子？
ん？鞠莉知らない？子供は「風の子」と言うんだよ
えぇ！？「Wind children」！？
うん・・・「Wind children」・・・
どういう能力を？
そういう中二的な物じゃなくて・・・
Wind children！それは運命に翻弄される悲劇の子供たち
古代の天空文明「Windian」の血を引く彼らは
神秘のアイテム「風雲石」に導かれ
今、エレメンタラーとして覚醒を・・・！！
作らない作らない設定を！！
な！！あっちのダイバーさんもみんな「Children」・・・
真に受けない設定を！
そうずら！まだ設定が甘いずら
ここはもっと神話的要素を
作り込まない設定を！
なんだか自然と集まって来ちゃってるね
というか、何で私たちこんな所に集まってるの？
え？聞いてない？ルビィちゃんがみんなに相談したいことがあるんだって
ルビィちゃんが？
うん
でも、なんでこんな人気【ひとけ】の無い寂しい浜辺で？
なんか、人に見られると困るらしいよ
人に見られると困る？
うん
なんだろうね？
なんだろう・・・
うーん・・・
「Wind children」！！
それは今、ここで出来た設定だから
子供は風の子！
それは・・・だから何？
あ、ダイヤ
え？
ふぅ・・・
ダイヤさん、何があったんですか？
ルビィちゃんの相談って・・・
それが・・・少し困った事になって・・・
困った事？
ふぅ・・・何から話せば良いんでしょう？
ダイヤさん・・・なんだか・・・
本当に深刻そう・・・
実は、ルビィの元に「ある物」が届いたんです
「ある物」・・・？なんですか？
・・・イカです
イカ！？
イカって・・・
あのイカ？
函館から・・・
あぁ・・・それって聖良さんたちから？
どんな大変な物が届いたのかと
大変は大変なんです！
えっ？！
見てもらった方が早いですね ルビィー！
何だろう？大変なイカって
すごい沢山送ってくれたのかも？それで私たち皆で分け合おうって言う・・・
あぁー
・・・みんな
ルビィちゃん
すごいね！一体どれだけ送ってくれた・・・あれ？
あの・・・イカは？
いっぱい送ってもらったんでしょう？
そうじゃないの
え？少しだけ？
少しと言うか・・・量の問題じゃないの
量の問題じゃない？
じゃあ、何が問題なの？
・・・来たの
え？
・・・イカが来たの
イカが？
うん、函館から送って来てくれて・・・
・・・違うの、来たの
イカが・・・自分で！
はぁ？
ですから、見てもらった方が早いと言ったんです！
えーっと・・・えへへ、でも・・・
イカはどこに・・・
ここ
え？
ルビィの後ろ！
ルビィちゃんの後ろ・・・
はぁ？！
冷たい北の荒波を遥々乗り越えやって来た
海から海の渡りイカ
今宵、沼津で歌います
聞いてください、イカの魂の新曲
「イカと涙と男と」！
待った待った待ったー！！
いやいや、イカって・・・
理亞ちゃんでしょう？
イカです
いやいやいやいやいや・・・
ちっぽけなつまらなぇイカでござんっす
なぜ、演歌調？
北の冷たい海で育った不器用なイカですから
だからイカじゃなくて！
もう、何言ってるの梨子ちゃん！
千歌ちゃん！
イカが自分で「イカだ」って言ってるんだよ？
理亞ちゃんの訳ないよ！
えぇー！？
大体、見た目がはっきりイカでしょう
はっきりって・・・
白いTシャツを着て、頭を出すところから顔だけ出してるこの格好が？
イカだよ
いやいやいやいやいやいや・・・
イカイカイカイカイカイカ
いやいやいやいやいやいや・・・
ねぇねぇ、お腹出ちゃってるけど寒くないの？
イカだから
白いTシャツ一枚って言う時点でかなり寒そうだけど・・・
函館から来たイカだから
あぁ、寒さには強いんだ
それに沼津の方が比較的暖かいし
ふーん、だよねー
イカだから
ほら、イカだよ
はは、千歌ちゃん・・・
あの、ダイヤさん、どういう事なんですかこれは？
どういう事かはこちらが聞きたいくらいで！
今朝、家に突然理亞ちゃん・・・
イカ！
イッ！イカが来たのぉ！
それでその・・・沼津のイカになると
沼津のイカ・・・
それは無理ずら！
花丸ちゃん
おかしな事言ってはダメずら
沼津のイカになるなんて
ルビィちゃんも困っているずら
花丸ちゃん・・・
よかった・・・花丸さんにそう言ってもらえて・・・
当然の事ずら
おかしい事はおかしいとちゃんと言わないとダメずら
う、うぅ・・・そうだよね
私、花丸さんの事を見直しました
是非、花丸さんからきちんと言ってあげて・・・
危険ずら！
そう、きけ・・・え？
危険って、危ないって事？
そうずら
あの・・・何が危ないと？
全部ずら！
あ、うん、まぁ・・・その、色々危ないけど・・・
駿河湾には毎年沢山のかつおがやってくるずら
イカはかつおの大好物ずら
食べられてしまうずら！
危険ずら！
だ、大好物・・・
いやいやいやいや・・・
花丸ちゃん・・・
あの、そう言う事では無く・・・
そう言う事ではあるずら！生物学的事実ずら
だからそう言う問題じゃなくて・・・
わかった
え？
どんなに危険でも・・・ううん、危険だからこそ
だからこそ、沼津の最初のイカになる！
沼津の最初のイカ？！
昔の北海道には、お米が無かった
じゃがいももにんじんも無かった
けど、みんな今では当たり前にある
それは北海道で最初にお米やじゃがいもやにんじんを育てた人がいたから
だれもやっていない事を一から努力して成し遂げた人がいたから
私もそうなる
沼津の・・・沼津の最初のイカになる！
だ、だから、そう言う問題じゃ・・・
というか、沼津にもイカはいるんですけど
わかったずら！
花丸ちゃん！？
その強い気持ちがあるなら
応援させてもらうずら！
いぃー？？？
ありがとう
どういたしましてずら
あの、応援とかされちゃっても・・・
何さっきからばかな事言ってるのよあんたたち！
善子ちゃん・・・
沼津のイカ？本当、訳の分からない事言ってるわ
よ、善子ちゃん・・・
あの・・・あまりきつい言い方は・・・
きつく言わないと分からないのよこういう子は！
私がはっきり言ってあげる いい？
うっ・・・
あなたはね・・・沼津のイカなんかじゃないの！！
おお・・・
言った！
で・・・でも、それはそうです
そこは確かにはっきりと・・・
あなたはね・・・あなたは・・・
善子ちゃん・・・！
善子さん・・・！ここははっきり・・・！
「地獄のデビルフィシュ」よ！！
そうです！地獄の・・・って、今何て言いました？
知らないの？イカの又の名を
「デビルフィシュ」！悪魔の魚よ！
まぁ・・・善子ちゃん・・・
いえ、あの・・・それは・・・
ついに悪魔が襲来したわ・・・
沼津を地獄に変えるために！
なんだってずらー！
花丸ちゃん・・・
イカ・・・デビルフィシュ・・・
そう、あなたはデビルよ！
つまりここは沼津ではなく、地獄になるの！
あなたは地獄のデビルフィシュになるのよ！
地獄のデビルフィシュ！
真に受けないでー！
じ・・・ちょっと待ってください！
何よ！地獄の使者が訪れたからには
ここが地獄になるのも時間の問題・・・
そう言うことはちょっと置いといて・・・
あの・・・「デビルフィシュ」って言いました？
そうよ 「悪魔の魚」よ
あの・・・「デビルフィシュ」ってイカじゃなくてタコの事だったような・・・
え・・・
そうですわよね、鞠莉さん？
うーん、イカもタコもあんまり区別しないで「デビルフィシュ」って言ってたような気が・・・
ほ、ほらね！同じよ！イカもタコも同じ事なのよ！
同じ・・・事？
同じじゃない！！！
ひやぁ！！
怒りのオーラが！
イカだけに！
イカはタコじゃない！
それは、絶対に許されない間違い！
そう、そうなの？
ご、ごめんなさい・・・
許されない
えぇ？！
決めた
何をずら？！
イカを知らない沼津に
イカを・・・正しいイカを伝道する！
えぇー？！
「ミッション」
「ミッション」？？
「ミッション」・・・つまり使節だ
あっ！
聖良さん！
幕末の日本において、いち早く開かれた港である函館
そこにやって来た外国の使節団は
新しい教えや文化を数多く私たちに伝道してくれました
おぉー
だから沼津にも「みっしょん」！
いや、納得してる場合じゃないでしょう千歌ちゃん
探しましたよ、理亞
理亞じゃない！イカ！
理亞！
イカ！
ちょ、ちょ、ちょっと落ち着いて二人とも！
あの・・・これってどういう事なんですか、聖良さん？
・・・バレンタインです
えっ？
すべては、バレンタインが原因なんです！
バレンタインが原因？！
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