真夏の通り雨

夢（ゆめ）の途中（とちゅう）で目（め）を覚（さ）まし

瞼（まぶた）閉（と）じても戻（もど）れない

さっきまで鮮明（せんめい）だった世界（せかい） もう幻（まぼろし）

汗（あせ）ばんだ私（わたし）をそっと抱（だ）き寄（よ）せて

たくさんの初（はじ）めてを深（ふか）く刻（きざ）んだ

揺（ゆ）れる若葉（わかば）に手（て）を伸（の）ばし

あなたに思（おも）い馳（は）せる時（とき）

いつになったら悲（かな）しくなくなる

教（おし）えてほしい

今日（きょう）私（わたし）は一人（ひとり）じゃないし

それなりに幸（しあわ）せで

これでいいんだと言（い）い聞（き）かせてるけど

勝（か）てぬ戦（いくさ）に息（いき）切（き）らし

あなたに身（み）を焦（こ）がした日（ひ）々

忘（わす）れちゃったら私（わたし）じゃなくなる

教（おし）えて 正（ただ）しいサヨナラの仕方（しかた）を

誰（だれ）かに手（て）を伸（の）ばし

あなたに思（おも）い馳（は）せる時

今（いま）あなたに聞（き）きたいことがいっぱい

溢（あふ）れて 溢（あふ）れて

木（き）々が芽（め）吹（ふ）く 月日に巡（めぐ）る

変（か）わらない気持（きも）ちを伝（つた）えたい

自由（じゆう）になる自由（じゆう）がある

立（た）ち尽（つ）くす 見送（みおく）りびとの影（かげ）

思（おも）い出（で）たちがふいに私（わたし）を

乱暴（らんぼう）に掴（つか）んで離（はな）さない

愛（あい）してます 尚（なお）も深（ふか）く

降（ふ）り止まぬ 真夏（まなつ）の通（とお）り雨（あめ）

夢（ゆめ）の途中（とちゅう）で目（め）を覚（さ）まし

瞼（まぶた）閉（と）じても戻（もど）れない

さっきまであなたがいた未来（みらい）

たずねて 明日（あした）へ

ずっと止（や）まない止（や）まない雨（あめ）に ずっと癒（い）えない癒（い）えない渇（かわ）き