アラハバキモノ

泣いた 泣いた 赤子は廻る

菩提の海で 沈んだ夢は

蜷局 斑 祈りを這わす

貴方が看取る 私の命

ひとつふたつ転げ落ちやる

人で非ずに 芥と成りて

葬 槃 捨 望 冥 業 戒 念 然 無 赦 生

若 乖 是 教 首 肢 離 散 唯 黙 従 儡

喪 範 遮 謀 溟 劫 回 燃 繕 務 写 正

若 乖 是 教 主 子 詈 惨 遺 黙 蹂 礼

操 般 奢 亡 鳴 轟 界 燃 全 霧 炙 償

若 乖 是 経

背くならば とおりゃんせ

わらわら 蠢く 足元には濁り水

どこどこ 漂う 両の目が下る

けらけら 嗤う 誰かさまが手招きを

ぎちぎち 犇めく 物の怪は謳う

「客人、惑いて、ドゲラゲラ」

「客人、惑いて、ケセラセラ」

「邦興し神威、ハハキ、偲ばれ

アラハバキミコト、御霊、荒暴き」

咲いた 咲いた 私は眠る

君と成れずに 浮き世に消えた