歌词
静かやね十二月やのに
静かやね足音もせん
季節の町にあふれかえした
どこもかしこも自転車ばかり
横断歩道一歩手前で
坊やは煙草に火をつける
静かやね十二月やのに
静かやね真昼間やのに
ポスター貼りの坊やは何度も
店の主人に頭を下げる
きっと幸せの一歩手前で
ポスター丸めて店を出る
静かやね十二月やのに
静かやね雪降らんちや
新聞社前の掲示板
出来立てうまそうな夕刊を
行方不明一歩手前で
首をかしげてのぞく坊や
静かやね十二月やのに
静かやねなんちゃあ聞こえん
季節外れの川の流れに
突っ立って動かない白サギ
夕焼けになる一歩手前の
辛抱強い風の中で
真夜中 十二月やのに
虫鳴きゆう ひっとり鳴きゆう
桟橋港岸壁の淵は
緑の外灯のすぐ側
「立入禁止」 一歩手前の
鉄格子越しに見る月
胸のボタンが取れたコートで
頼りない夜に座り込み
強い涙の一歩手前で
坊やは煙草に火をつける
静かやね 十二月やのに
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