火星で揺り椅子に眠るK夫人と円盤に乗った地球の冒険家の短い逢瀬

歌词
浅い眠りの奥に 女は甘い夢を見た
水色の揺り椅子 遙か遠くを透かす氷の壁に囲まれて
目が覚めたら儚い夢はやがて消えていくのだけど
水柱には葡萄の蔦が茂る
紫色の果実を摘み取って透けた器へと
水柱には黄金虫が眠る
飛び立っては時を告げ 退屈の始まり
一日の始まり
女は男のために日々の糧を作り続ける
いつまでも変わらない草臥れた日常
ねむりたい ねむりたい 夢を見るの (金色の円盤が空から降りてくる)
やすらかに やすらかに うつつを忘れて (紫に染まる山 たもとにあつい光)
くたびれた いちにちの おわりがほしい (見目麗しい 青い若者が)
おわらせて どうかどうか 夢でも良い (見た事もない世界を求めて)
手を伸ばした (望むままに)
時が満ちたなら男の帰りを迎えなくては
こちらを見ない人 もう悲しくもないのだけど
七夜過ぎたら青い目の人が来る
眠り揺り椅子飛び降りて迎えに行きたい私は
七夜過ぎても同じ日々が繰り返す
見知らぬ人の夢を見る 空の向こうのテレパシー
一日の終わりに
夫は昨日と同じ気のないキスをくれる
涸れた運河は満ちはしない 砂埃の星の上
ねむりたい ねむりたい 同じ夢で (初めて見る景色 赤の大気)
やすらかに やすらかに 愛しい幻 (褐色の肌の女 迎えに来てくれた)
こがれても こがれても 遙かの青は (これが夢でない ほんとうなら)
とどくよう どうかどうか 目覚めは遠く (君に会うために 空を越えた)
赤の大地で (青い空を)
二つ空が暮れた時 男はきつく問いつめた
氷の壁に銀に光る銃が掲げられた晩のこと
また夢を見た 赤い夢 途絶えた幻
夢は夢だと男は言う そうね触れた事もない手
七夜目の夢はぐらり倒れるあの人のこと
ゆらり揺り椅子軋む音 金の光は目覚めの時
夜のさなかに
目を覚ますと男はいない 銃もない
やがて帰った男のテレパシー
「仕事を終えてきた」
弾の減った銃を手に
そのまま過ぎる夜
女は男のために日々の同じ時を過ごす
いつかきっと変われると夢を見ただけ
ねむりたい ねむりたい 夢は絶えても (希望の世界は どこにもない)
やすらかに やすらかに 短い夜でも (赤色に染まる空 胸が熱く脈を打つ)
今日という いちにちが おわるのなら (そう 終わりだと 青い若者は)
明日のため ずっとずっと 続くのだから (胸の痛みを忘れながら)
深い眠りへ (落ちていく)
地球の青 火星の赤
続いていく どこまでも
終。
专辑信息
1.クツコトバ
2.祈リノ謡
3.火星で揺り椅子に眠るK夫人と円盤に乗った地球の冒険家の短い逢瀬
4.BriDal VeiL
5.マスカレード